こんにちは、マニです。
物件探し始めるといろいろな業者と知り合い、多くの提案を受けていると、だれもが一度は思う疑問があります。
そんなにいいならなぜあなたは買わないんですか?
なかには直接この疑問を営業マンに投げかけたことがある人もいるでしょう。
会社の規定で買ってはいけないことになってるんです
うちの会社、給料が安いので自己資金が貯まらないんです
などなど。
買わない理由はいろいろと聞けますが、ほんとうのところどうなんでしょう。
誰も買わないダメ物件を押し付けられているんじゃない?
みんな断って最後に自分のところに回ってきただけじゃ??
不安や疑問は積もるばかりですね。
今回は、営業マンがなぜ自分たちでは買わないのか、そこのところを詳しく紹介していきます。
不動産投資営業マンはなぜ自分でやらないの
不動産営業マンがなぜ自分でやらないのか、そこには「買えない理由」と「買わない理由」が存在します。
- 融資が下りにくい
- ハードルが高い
- インカムよりキャピタルのほうが安定している
- そもそも商品に魅力がない
買えない理由① 融資が下りにくい
街の不動産屋さんや大手の仲介業者の営業マンでも自分で不動産投資をしている人は多くはありません。
不動産業者の営業マンは歩合給であることがほとんどです。
成績が良く高給取りの営業マンもいれば、そうでない人もいます。
営業マンの腕にもよるところもありますが、そもそも物件がなければ売ることすらできず給料が安定しません。
不動産会社は金融機関からは不安定な職業と判断されています。
不動産業者は同じサラリーマンでもほかの職業と比較して、融資を受けることが難しいという事実があります。
買えない理由② ハードルが高い
不動産投資は株式投資やFXのように、少額で気軽に始めることができません。
物件を購入するには区分マンションでも数百万円、一棟物件であれば数千万円の資金が必要です。
株やFXは失敗しても投資した金額を失うだけですみますが、不動産投資は失敗すると多額の借金を抱えることもあります。
これは不動産会社に勤めている営業マンでも同じです。
不動産会社という理由だけで、だれでも数千万円もの借金をして不動産投資を始めると考えることのほうが無理があります。
>>>不動産投資に向いている人【向いてなくても、とりあえずやってみる】
買わない理由① インカムよりキャピタルのほうが安定している
不動産投資は「賃貸業」です。
家賃収入からインカムゲインを稼いでいます。
いっぽう不動産業者は「仲介業」です。
物件の売買・賃貸の仲介手数料をからキャピタルゲインを稼いでいます。
「仲介業」には物件情報と人が必要です。
情報と人に金を払い、手数料を稼ぐことでビジネスが成り立っています。
賃貸業と仲介業の違い
「物件」はとにかく金額が大きく「家賃収入」で、投資した額を回収しようと思うと長い時間が必要です。
細々とした家賃収入で、投資金額を回収できる人だけができるのが「賃貸業」です。
賃貸業と仲介業では、ビジネスモデルが大きく違います。
>>>不動産投資の投資回収期間はどれぐらい【購入時諸経費で考えよう】
世の中には優良物件も存在するが…
世の中には、優良物件も確かに存在します。
不動産業者の中には川上情報をゲットしてそのような物件を自分たちで購入するところもありますが、あまり多くはありません。
インカムゲイン(家賃収入)を得るこのビジネスモデルには、多くのリスクが伴うからです。
- 金利上昇リスク
- 空室リスク
- 修繕リスク
いくら優良物件だといっても、「賃貸業」をしていくにはこれらのリスクと戦っていかなければなりません。
投資金額を回収するまでずっとです。
仲介業はリスクが少ない?
それに引き換えキャピタルゲイン(仲介手数料)を得る「仲介業」にはこのようなリスクはありません。
売主・買主両方から手数料が得られれば物件価格の6%の収入が得られます。
経費(情報+人件費)からのキャピタルゲイン(仲介手数料)の利回りは、物件価格からのインカムゲイン(家賃収入)の利回りの比ではありません。
キャピタルゲインを得るビジネスモデルはキャッシュ(現金)が手元に残るという意味でもメリットがあります。
長期的な視点で見れば賃貸業も十分にありですが、仲介業者としては手数料を得るほうがリスクを抑えられて得策です。
「仲介業」のデメリットは収入が安定しないということですが、これはどのビジネスでも共通して言えることなのでデメリットとしてはさほど大きくないでしょう。
ライバルは地主大家だけ??
話は少しそれますが、この賃貸業を行っているプレーヤーは地主大家がほとんどです。
企業の参入は少なく、大企業と言えば森ビルや三菱地所ぐらいのもんです。
細々とインカムゲイン(家賃収入)を得るビジネスは、株主に納得してもらえないのでしょう。
その点、もともと資産を多く持っている地主は長期的に資金が回収できればそれでいいのです。
資産家には相続税や固定資産税も安くなるので、一石二鳥だったりします。
大手企業が参入することなく、ライバルはいまだにのんびりしています。
これから不動産投資を始める人にとっては、ここは大きなチャンスであると言えますね。
>>>不動産投資を始めるのはもう遅い?|これから始める人がすべきこと
買わない理由② そもそも商品に魅力がない
不動産業者には先ほど紹介した、「仲介業」のほかに「販売業」というものがあります。
自分の会社で不動産を仕入れて販売したり、分譲マンションを作って販売する業者です。
電話営業をかけてくる営業マンはだいたいこの「販売業者」です。
販売業者のビジネスモデルは、物件価格に手数料や利益を上乗せして成り立っています。
販売業者から買う商品とは
仲介業者からは「物件価値+手数料(3%)」で物件を買います。
いっぽう、販売業者からは「物件価値+手数料+利益」で買わなければなりません。
会社にもよりますが、手数料+利益は15~20%は確保しているでしょう。
このような物件はまともな投資家であれば、まず間違いなく買いません。
- 都心に資産が持てます
- 節税になります
- 老後の年金代わりになります
- 相続税対策になります
営業マンも魅力のない物件だとわかっているので、収益以外のメリットを強調してきます。
ほかにも不動産業者は入れ替わりも激しく、そもそも営業マンが無知の素人だったりもします。
>>>マンション投資の節税のカラクリ【節税するほど税金払ってますか】
不動産投資営業マンがなぜ自分でやらないかと考える前に覚えておくこと
- 不動産業者のビジネスモデルを理解する
- 信頼できる営業マンと知り合う
- 営業マンの情報は売れ残りではない
不動産業者のビジネスモデルを理解する
不動産投資を成功させるためには、不動産業者のビジネスモデルを理解する必要があります。
不動産投資は基本的に「仲介業者」から情報をもらって物件を購入します。
仲介業者から物件を買う場合も、彼らの経費(情報+人件費)を稼がせるために仲介手数料を支払います。
仲介手数料を値切ってはいけない
仲介業者のビジネスモデルは「仲介手数料」がすべてです。
そんな交渉をしようもんなら二度とあなたのところには優良物件は回ってきません。
買わないと手数料は支払われない
「仲介手数料」は売買が成立して初めて発生します。
いくらあなたが熱心な投資家でも、実際に物件を買わなければ仲介手数料は支払われません。
金を払わない「客」は、「客」ではありません。
- 融資を受けれる属性になる
- 物件を購入する精神的なハードルを超えれる
ここで初めて、あなたは「客」になることができます。
>>不動産業者との付き合い方|相手の立場に立って考え行動する
信頼できる営業マンと知り合う
仲介業は情報を売るのが仕事だということは理解できましたね。
営業マンが売るのは情報です。
そして、この情報は物件情報だけではありません。
- 建築基準法・宅建業法などの法律の知識
- 税金の知識
- 売買物件の土地の権利関係
- 周辺のライバル物件の状況
- 賃貸需要や家賃相場
- 出口戦略など投資家サイドの知識など
あなたが購入を判断するためには、様々な情報が必要です。
そしてこういった多くの情報を持った営業マンは必ずいます。
あなたもこのような営業マンと、一人でも多く知り合いましょう。
待っていても情報は来ません。
自分から取りに行くんです。
>>不動産屋と管理会社の違い【ベストパートナーをセレクトする方法】
営業マンの情報は売れ残りではない
そんなにいいなら、なぜ自分で買わないのですか
このような疑問を持つ人は、営業マンのことを信頼していません。
売れ残りを持ってきたんじゃないか
ダメ物件を紹介されているんじゃないか
そう思っていることでしょう。
いい物件情報は買える人のところに集まります。
あなたに必要なのは、
- いい情報かどうか見極められる人になること
- 決断力がある人になること
です。
悪徳業者の情報になんか踊らされている暇はありませんよ。
まとめ
今回は、営業マンへの「なぜあなたは買わないんですか?」という疑問について紹介しました。
不動産営業マンが自分で物件を買わない理由をまとめると以下の通りです。
- 融資が下りにくいからから
- 不動産投資のハードルが高いから
- 家賃収入より仲介手数料のほうがメリットがあるから
- そもそも商品に魅力がないから
営業マンがなぜ自分で買わないのかを考える暇があったら、自分が買うためにはどうしたらよいかを考えましょう。
そのために、
- 営業マンに仲介手数料を稼いでもらう
- 物件を買える投資家だと認識してもらう
ことが大切です。
属性を高め融資を引けるようにして、高い高い不動産投資のハードルを超えて偉大な一歩を踏み出しましょう。