こんにちはマニです。
今回は、私が普段から感じているビジネスの本質を、少しだけ紹介したいと思います。
金儲けとか、投資とかいうのではなく、世の中にどうやって価値を提供するのかという視点の話です。
これから賃貸経営を始める人たちへ、一つのヒントになればいいと思います。
ビジネスは右にあるものを左に運ぶこと
ビジネスの本質は「右にあるものを左に運ぶこと」だと思います。
これは「物理的」にものを移動させることでもありますし、もっと「抽象的」な部分でもあります。
例えば、東京(右)から福岡(左)まで荷物を運ぶというのも一つのビジネスです。
ものを運ぶということ自体がビジネスとして成立しています。
ほかにも北海道の魚介類(右)を東京の消費者(左)に届けるのもビジネスです。
これは物理的に届けるということと、魚介類を欲している人に商品としての価値を届けるというビジネスでもあります。
抽象的な部分でいうと、食材を調理して(右側から)、おなかの空いた人(左側)へ届けるというのもビジネスです。
さらに、医療の知識(右側から)で、体調が悪い人(左側へ)を治療するのもビジネスです。
つまり商品やサービスを欲している人(左側)に、その商品やサービスを(右側から)届けることがビジネスだということです。
距離が遠いほど、数が多いほどチャンスが多い
右から左へは、その距離が遠ければ遠いほど、数が多ければ多いほど、ビジネスは大きくなります。
食材などの商品には「地産地消」という考え方もありますが、個人的にはやはり、その地でとれた食材(商品)はいかに遠くの人に届けられるかが、ビジネスを大きくする鍵だと思っています。
北海道の魚介類は東京の人に食べてもらえば、それだけでマーケットは大きくなります。
地球の裏側のブラジルまで届けられるようになれば、さらにマーケットは大きくなり、世界中で商売ができるようになります。
船や飛行機のおかげで、遠くまで商品を届けられるようになりました。
冷凍技術のおかげで、新鮮な商品を届けられるようになりました。
インターネットのおかげで、いつでもどこでも世界中の商品を購入することができるようになりました。
右から左への距離が遠くなればなるほど、数が増えれば増えるほど、ビジネスは拡大していきます。
ビジネスはいつでも右のものを左に運ぶ
ビジネスをする場合、この右にあるものを左に運ぶということを、強く意識すること大事だと思います。
右側には商品やサービスがあり、左側にはそれを欲する人がいる。
ビジネスで成功するためには、「誰よりも遠くから」、「誰よりもたくさん」のものを運ぶ必要があります。
消費者の中には右側にある商品を見えている人もいますが、そもそもその存在に気づいていない人もいます。
ブラジル人には北海道のウニのおいしさは想像できないでしょう。
どんな方法でも構いません。
とにかく右のものを左に運んだ人がビジネスでは成功します。
賃貸経営のビジネスモデルで考えてみる
では、私が主戦場としている賃貸経営ビジネスではどうでしょうか。
右側には商品である部屋があり、左側には入居を希望する消費者がいます。
大家の仕事はいかにして、右にある商品を左にいる消費者に届けられるかが成功の鍵です。
だれよりも遠く、だれよりも多く。
ただ、賃貸経営はほかのビジネスと違い、物理的に商品の位置を動かすことができません。
そのため入居を希望する消費者自身が、商品のある左側にきてくれるまで待っていないといけません。
賃貸経営は受け身のビジネス
入居希望者は転勤や入学など人生のイベントの節目で、右側にある商品を探しに来ることになります。
あるいは「俺は東京で一発あてるんだ!!」といった、その場所に行くべき目的があって移動してくることもあります。
いずれにしても、賃貸経営ビジネスは、このように右側を訪れた消費者に商品を紹介して、売買を成立させます。
この右側にはあなた以外にも多くの商品(部屋)が消費者を待っています。
ここで勝負に勝つためには、ライバルたちとの厳しい競争に勝たなければなりません。
商品としてライバルとの差別化が必要ですし、営業を代行する仲介業者に手数料を多く支払う必要もあるでしょう。
逆転の発想でビジネスモデルを再構築する
賃貸経営は、消費者が右側を訪れて、そこにある多くの選択肢から最適な商品を一つ選びます。
競争にさらされたあなたの商品は、まさにレッドオーシャンでどんぐりの背比べを演じています。
いつまでたってもこんな消耗戦を繰り広げているあなた。
はて、なんでわざわざこんな激しい戦いを続けているのでしょうか。
ビジネスの本質は右にあるものを左に運ぶことです。
ライバルたちと仲良くレッドオーシャンで戦っていないで、一人そこから抜け出して自分の商品を右側に持っていくことはできないでしょうか。
入居者ローラー作戦で世界を変える
先日紹介した「入居者ローラー作戦」はこのビジネスモデルを再構築しなおした作戦です。
賃貸経営で、ライバルの多い右側で消耗戦を展開しなければならないのは、不動産が物理的に左に持ってこれないことが原因です。
どんなに魅力的な物件でも、東京の物件を大阪にもっていって大阪の人に買ってもらうことはできません。
大阪の人に東京に来てもらうしか、商品を買ってもらう方法はありません。
私が考えた「入居者ローラー作戦」は、それでもやはり右にあるものを左に運ぶ戦略です。
距離でなく、数で勝負する
賃貸経営で距離を稼ごうと思うとどうしても、右側を訪れる消費者を待つ、受け身のビジネスを展開するしかありません。
そこで距離を捨てて、数で勝負します。
大阪の人はあきらめて、隣の家に住む消費者にターゲットを絞るということです。
入社のタイミングで職場近くに部屋を借りたのはいいけど、実はあまり気に行っていないんだよな。土地勘もなかったからて何となくで決めてしまった。給料も上がってきたし、もう少し設備が充実している部屋に住み替えたいな。
ずばり、こんな人がターゲットです。
なにも遠く、大阪からくる人だけをターゲットに絞る必要はありません。
近所の右側にいる消費者に、ズバッと刺さる商品を届けるのが「入居者ローラー作戦」です。
お隣さんがターゲットなら、不動産を移動させる必要はありません。
左側にはブルーオーシャンが待っている
「入居者ローラー作戦」がこれまでのビジネスと違う点が一つあります。
切りあいを繰り広げている右側のレッドオーシャンと比べて、誰もいない左側はブルーオーシャンだということです。
従来の賃貸経営ビジネスは、右側を訪れた消費者をみんながとりあっていました。
消費者は多くの選択肢から自分の条件に合った商品を一つだけ選ぶことになります。
大家自ら左側へ商品を売り込みに行くと、そこで競争するライバルは「今住んでいる部屋」だけです。
そもそも、今の部屋に不満もなく、引っ越しなんか考えていない人は、比較なんてしません。
こんな人は潔くあきらめましょう。
少しでも不満を抱えている人は、「とりあえず見るだけ見てみるかな」と今の部屋と比較を始めます。
「1階が嫌だったけど、この部屋は2階なんだ」とか、「今より少し部屋が広くなるぞ」とか、勝手にいいところを見つけてくれます。
家賃や設備、広さなど、実はほとんど同じような商品でも、どこか、一点でも優れているところがあれば魅力的に見えてきます。
「隣の芝は青い」というやつです。
左側には星の数ほど消費者が存在する
従来のビジネスモデルでは、たまたま右側を訪れる消費者をライバルたちが奪い合います。
しかし、左側には星の数ほど消費者が存在します。
これからの賃貸経営は、右側のレッドオーシャンから飛び出して、大家自ら左側のブルーオーシャンに商品を売り込むことが大事だと思います。
もはや受け身で待っているだけの賃貸経営は競争を生き残れません。
勇気をもってブルーオーシャンに打って出ましょう。
商品購入の最大のハードルは費用
引っ越しに興味がない左側の住人たちの最大のストッパーは、商品を購入するための費用です。
敷金礼金は当然のことながら、引っ越し費用や鍵の交換代など、必要に迫られていないのにこれらの費用を払わなければならないのが、最大のハードルです。
ここはひとつ、大家がこの費用を負担してあげましょう。
- 敷金礼金無料
- 引っ越し費用負担
- 鍵の交換無料
こうすることで、引っ越しに必要な費用は実質タダになります。
もはや引っ越しをしない理由がありません。
これらの費用はせいぜい家賃の1~2か月程度です。
空室期間を短くして、早々に満室経営になるなら安いものです。
まとめ
今回は私が感じるビジネスの本質について紹介しました。
賃貸経営に限らずビジネスは「右にあるものを左に運ぶこと」だと思います。
より遠くに、より多くのものを運んだ人が成功します。
賃貸経営はまだまだ、遠くにも、多くのものも運べていない古い体質のビジネスモデルだと思います。
たくさんのアイデアを仕掛けて、少しでも遠くへ、少しでも多くのものを運んでいけるようにこれからチャレンジしていきたいと思います。