こんにちは、マニです。
大家の皆さんアパートの掃除どうしてますか?自分で行う方、管理会社に委託している方、清掃会社に依頼している方。
それぞれにメリットデメリットがありますが、しっかりと検討して掃除できていますか。なんとなく言われるがままにやっている方もいるんじゃないでしょうか。
アパートの掃除は賃貸管理の基礎の基礎です。ここがおろそかになるとまとまな管理ができません。
今回の記事ではアパートの掃除について、今一度考えてあなたにピッタリの掃除の方法をご紹介します。
アパートの掃除とは

アパートの掃除とはいったい何でしょうか。
基本に立ち返って、まずはその目的から考えてみましょう。
アパートの掃除の目的
アパートの掃除の目的は大きく次の二つです。
- 建物を綺麗な状態に維持して安心感と快適感を与える
- 綺麗に保つことで入居者に一定の秩序を与える
アパートの掃除は大家さんの大切な仕事です。入居者は部屋を借りる対価として家賃を支払いますが、この家賃はなにも借りている部屋だけに支払っているわけではありません。
共用部の照明やごみ置き場、駐輪場や郵便ポストなど建物全体の設備を使用することにも家賃が支払われています。ということはこれらは部屋と同じように大切な商品だということです。

①安心感と快適感を与える
商品を綺麗な状態に保つのは当然大家の仕事です。
どんな商品・サービスでも常にきれいで管理が行き届いていると、利用していてとても気持ちがいいものです。これは賃貸経営も同じです。
掃除には入居者に安心感と快適感を与える役目があります。

綺麗なアパートは住んでで気持ちがいいね~
②建物に秩序を与える
建物の掃除をしっかりすることで一定の秩序が生まれます。
汚いごみ置き場ではマナーを守らない人が出てきますし、たばこやチラシが散乱しているエントランスには外部からポイ捨てされる可能性もあります。ゴミはゴミを生みます。
このような状態を放っておくと最悪の場合、犯罪に巻き込まれることもあります。
やるもやらないもすべて大家が決める
賃貸経営はサービス業です。
提供するサービスの価値を上げるも下げるも経営者である大家の役目です。アパートの掃除をやらなくても誰からも怒られません。罰せられることでもないです。
しかし管理ができていない物件は人気もなくなり空室率が上がります。商品としての価値が下がりライバルと比べて競争力が低下します。
ここをしっかり抑えておきましょう。掃除はなにも大家自身で行う必要はありません。
管理会社に委託することもできますし、清掃会社にいらしすることもできます。建物の価値を上げる方法はいくらでもあります。
アパートの掃除の種類
アパートの掃除にもいくつか種類が存在します。
- 日常清掃
- 特別清掃
- 退去時室内クリーニング
それぞれ行う掃除の内容や抑えるべきポイントが違います。


1.日常清掃
日常清掃は定期的に行うアパートの清掃を言います。
- 廊下の掃き掃除
- ごみ置き場の清掃
- 郵便ポスト、手すり等の拭き掃除
- 駐車場の草むしり
物件の規模や汚れ状態によって、月に1~4回程度清掃を行います。日常清掃を継続的に行うことで建物を綺麗な状態を維持することができます。
日常清掃がアパートの掃除の基本です。
2.特別清掃
年に数回、日常清掃ではできない特別な清掃を行います。
掃き掃除や拭き掃除では落とすことができない汚れを掃除のプロにお願いして清掃してもらいます。
- 高圧洗浄で外壁を洗浄
- 廊下の床をワックスがけ
- 排水管の洗浄
日常清掃は綺麗な状態を維持することが目的でした。特別清掃は日常清掃では落とすことができないところを綺麗にするのが目的です。
3.退去時室内クリーニング
退去時に室内のクリーニングを行います。
退去時にクリーニングをしっかり行わないと前の入居者の生活感が取れません。床や壁だけでなく、水廻りやエアコンなどもしっかりクリーニングしましょう。
室内クリーニングは次の入居者が決まってから行うという大家さんもいると思いますが、前の入居者の残した汚れや生活感が残る部屋を内見しても自分が住むイメージは湧きにくいです。
アパートの掃除を大家自身でやってみる


紹介した3つの掃除のうち、日常清掃は掃除を誰がするかによって次のように分かれます。
- 大家自身で行う
- 管理会社、清掃会社に依頼する
- シルバー人材センターに依頼する
それぞれの特徴を紹介
それぞれの特徴を紹介します。
1.大家自身で行う
専業大家さんなど時間に余裕がある人は自分で掃除を行います。
日常清掃は簡単な掃除がほとんどなので大家自身でも十分できます。大家自身で掃除を行うことでほかにはないいくつかのメリットがあります。
大家自身で行うメリットについては、後ほどいくつか紹介します。
2.管理会社、清掃会社に依頼する
外部の会社に掃除を委託する方法です。
掃除の内容と頻度を決めて仕事をお願いします。管理会社に依頼した場合には照明の玉切れや建物の破損などの不具合を見つけた場合にすぐに修理を手配してくれるというメリットがあります。
清掃会社は掃除のプロが行うため、素人が行うよりも掃除の品質が良いです。ただし担当者によって品質がばらつくこともあり、必ずしも素人よりもきれいになるとは限りません。
外部の会社に委託するデメリットとして、大家自身で行うよりも費用が高くつきます。
3.シルバー人材センターに依頼する
日常清掃は単純作業のためシルバー人材センターに依頼することができます。
単純作業で求める掃除の質も高くないため、シルバー人材センターへの依頼でも十分綺麗を維持できます。
オプションで作業報告書の作成もできるため、賃貸管理にも有効です。
どの方法を選ぶかのポイント
日常清掃でどの方法を選ぶかは大家自身の、
- 所有する物件の数
- 掃除にかけれらる労力
- 自宅からのアパートまでの距離
などが影響します。
所有する物件が近所に1棟のみで休日などに掃除に掛けられる時間がある人は自分で行ってもいいでしょう。遠方や複数物件を所有している人は、時間的な負担が大きいのでいくらコストを抑えられると言っても自身で行うことは難しいです。
まずは自分の置かれている状況を確認して、どれが自分に合っているか検討してみましょう。


大家自身で行うメリット
日常清掃を大家で行うことはたくさんのメリットがあります。
時間と労力に余裕がある人はぜひ一度、日常清掃を自身で行うことにチャレンジしてみてください。


管理費を節約できる
管理会社、清掃会社に依頼すると月に一回の清掃で5000円程度費用が掛かります。
シルバー人材センターのほうが安くはなりますが、それでも3000円程度は必要になると思います。日常清掃は単純作業のため近所に物件を持っている人は自分で行うことで管理費を節約できます。
家から5分の物件で1時間の作業で完了するとしたら、外部に支払うはずだった費用が節約できます。
大家自身で建物を確認できる
所有物件はあなたにとってはかけがえのない建物です。
掃除に行った時には隅々まで掃除をして不具合があればすぐに報告してもらいたいと思っているかもしれません。残念ながら掃除を委託された会社からするば、しょせん数ある物件の一件にすぎません。
当たり前の清掃はしますが建物の隅々まで丁寧に掃除することはないでしょうし、ちょっとした変化を目を皿にして探すこともありません。清掃業務が立て込んでいる場合は、手抜き清掃されることもあるかもしれません。
- 照明器具は玉切れはおこしていないか
- たばこのポイ捨てはないか
- 外壁や雨どいに破損はないか
など。注意深く観察しないと見つけられない不具合もたくさんあります。不具合は早めに見つけることで被害を最小限に抑えられます。
そういう意味でも大家自身で建物を目視確認できるのはとても大きいメリットです。
入居者とコミュニケーションが取れる
大家自身が入居者とコミュニケーションをとることには賛否ありますが、それでもコミュニケーションを図れるメリットは大きいです。
定期的に大家自身が清掃することで入居者との間にコミュニケーションが図れ、住環境への要望やリクエストを直接聞きやすくなります。要望をすべてかなえる必要はありませんが、そのような要望に応えれば入居者の満足度が上がり長期入居につながります。



自分でやるといろいろとメリットがあるんだ
アパートの掃除の注意点とアドバイス


アパートを掃除する際の注意点とよりよい掃除ができるようにアドバイスをいくつか紹介します。
アパートの掃除の注意点
まずは注意点から。
清掃を業者任せにしない
管理会社や清掃会社に依頼すれば、後はなにもしなくてもよい思っている人は多いと思います。
管理会社や清掃会社に委託すれば必ずしも綺麗な状態を維持できるとは限らないのです。
遠方の物件は大家自身で物件を確認することができません。それをいいことにいい加減な掃除をする業者もいます。
外部に清掃を委託するときは、
- どのような掃除を行うか
- どこまでを合格点とするのか
- どのぐらいの頻度で行うか
- どのように報告させるのか
これらのことを事前にしっかり打合せしておきましょう。清掃を業者任せにしないように注意しましょう。
一度大家自身で掃除をすることでどんなところに汚れがたまりやすくて、どこを掃除すれば綺麗な状態を維持できるのかわかるようになります。作業の内容をしっかり検討して、品質の合格ラインを決めておきましょう。
コストダウンだけを考えない
賃貸経営でコストを抑えるという考えは大切です。
コストダウンの目的を見失わないように注意しましょう。
目的を全うする手段として大家自身で掃除を行ったり、外部に委託することを選択しています。コストダウンを考えて大家自身で掃除をするのはいいですが、掃除が適当になったり掃除の頻度が減っては意味がありません。
コストを下げるために安いだけで業者を決めて掃除の室が悪ければ意味がありません。建物を綺麗な状態に維持するという目的を忘れないように注意しましょう。



安かろう悪かろうじゃあダメだってことか…
アパートの掃除のアドバイス
最後にアパートの掃除のアドバイスを紹介します。


アパートの掃除で大切なことは綺麗な状態を維持すること
掃除とは一般的に汚れているものを綺麗にすることが目的です。
アパートの掃除はどちらかというと綺麗な状態なもの維持することのほうが大事な目的だったりします。建物がなまじ綺麗な状態だと、掃除の頻度を少なくしたり掃除する場所を減らしたりと考えてしまいがちです。
入居者も常に建物が綺麗な状態であれば生活していてとても気持ちがいいです。
掃除の合格点を決める
日常清掃は単純作業なため人によって掃除の方法や仕上がりにばらつきが生まれます。
よほどしっかり教育された清掃会社でなければアパートの日常清掃のマニュアルなどはありません。掃除をする人によって綺麗だと感じるレベルは異なります。
その日のモチベーションによっても汚れに気づいたり気づかなかったりします。あなたにとっての合格ラインに達していないのは、掃除した人が悪いのではありません。
掃除をしてもらうシステムが悪いんです。
どこをどの程度掃除するかを事前に決めておけば掃除のし忘れを防げますし、掃除を依頼された人もやるべきことがはっきりしていてやりやすいです。
仮に掃除がしっかりできていなければ再度お願いすることもできます。誰がやってもあなたが求める合格点に達する仕組みづくりをしておきましょう。
日常清掃と特別清掃を上手に使い分ける
日常清掃は建物を綺麗な状態を維持するために行います。
一方、特別清掃は日常清掃では落とすことができない汚れを集中的に清掃して綺麗にするために行います。
- 外壁の高圧洗浄
- 廊下のワックスがけ
- 排水管の洗浄
年に1度でも構いません。これら特別清掃を行うことで周辺物件との差別化を図ることができます。入居者の満足度も上がり、建物や設備の寿命を延ばすことも可能です。
まとめ
今回はアパートの掃除の方法について紹介してきました。
アパートの掃除の目的は、
- 建物の綺麗な状態を維持して安心感、快適感を与える
- 綺麗な状態を維持することで一定の秩序を与える
ことが最大の目的です。
いつ行っても変わらず綺麗な物件というのは住んでいて、これほど気持ちのいいものはありません。しっかりと掃除をして入居者に安心感と快適感を与えられる物件になれるようにしましょう。