こんにちは、マニです。
1棟目のアパート運営もなんとか軌道に乗り(と言ってもずっと満室ですが)、頭金も順調に貯まってきたのでそろそろ2棟目を購入しようかと思っています。
久しぶりに不動産会社に連絡を取り、不動産ポータルサイトで物件探しをしてみたところ早速気になる物件を発見しました。
今回は、物件探しを再開して、早々に買付候補の物件を見つけたので、その動向についてご紹介します。
2棟目購入に向けて本格始動

まずは、候補物件の簡単な概要をご紹介します。
- 物件価格5280万円
- 家賃収入555万円(満室)
- 想定利回り10.5%
- 築年数 27年
- 鉄骨造、ファミリータイプ×8戸、駐車場あり
建物のスペックはこんな感じです。
立地は、1棟目物件の最寄り駅の隣の駅から徒歩5分の場所にあります。
1棟目物件が市街地の最果てにあるので、それより1駅分、街の中心地に近づいたといったところです。
ちなみに街の中心地まではあと10個ぐらい駅があります。
それぐらい1棟目物件は最果てにあるということです。
キャッシュフローを計算してみる
築27年と耐用年数が切れている物件のため融資期間を延ばすことはちょっと難しそうです。
普通に考えて10年。よくても15年が限界といったところじゃないでしょうか。
とりあえず融資期間15年でキャッシュフローは計算してみます。
計算の条件は次のような感じです。
- 頭金350万円(購入時諸経費のみ)
- 借入金額5,000万円(指値想定)、借入利息1.8%
- 空室率10%
- 経費率20%
- 家賃下落率0.5%/年
- 法人(妻が代表)で購入
1棟目物件のおかげで所得が大きく増え、税率(所得税+住民税)も30%を超えてしまったので、2棟目を購入するにあたり王道の節税対策をする予定です。
定番の法人化(妻が社長)のスキームで税金を削減します。
この条件で算出したキャッシュフローがこちら。
- 1年目から5年目まで「-20万円」
- 6年目から15年目まで「-55万円」
いずれも期間中の平均の数字です。
6年目以降にマイナスの金額が大きくなっているのは、減価償却が切れて税金が高くなってしまっているためです。
いずれにしても全期間を通してキャッシュフローはマイナスで、これ以外にも大規模修繕費用が200~300万円程度の修繕費用が必要で、トータルで1000万円弱の追加資金の投入をしなければなりません。
空室率10%、経費率20%はまあまあ平均的な運営ができた場合なので、これより空室が悪化したり、利率が高くなったりするとさらにマイナスは拡大していくことになります。
キャッシュフローマイナスじゃ魅力はなしか?

計算する前からわかってはいましたが、融資期間15年では残念ながらキャッシュフローがマイナスです。
この時点で検討の土俵には乗らなさそうですが、なぜこの物件を買付候補に選んだのか。
理由は2つです。
魅力① 立地
理由の一つは、ずばり「立地」の良さです。
私は常々、不動産投資で最も大事なことは「立地」だと思っています。
今回の物件はその立地がとてもよいと判断しました。
私が住んでいる地方都市では、昔から栄えていた中心部のエリアと、第二市街地とも呼べる、最近(10~20年ぐらい?)になって人口が増えてきたエリアがあります。
人口が増えたと言っても、都市全体の人口は減少していますからそもそも大きな人口の流れはありません。
それでも市内で数少ない人口が増えているエリアです。
道路や住宅地の整備状況を見ても、今後も長く需要がありそうです。
新しく整備されたこともあり、街並みもきれいで若い世代も多いです。
不動産屋さんに賃貸需要をヒアリングしたところ、新築のマンションやアパートは増えてきているそうですが、収益性の観点から単身者用の物件ばかりでファミリーはまだまだ数が少ないようです。
このエリアには駅近の駐車場付きファミリー物件は結構レアな存在だということです。
ちなみに、現地調査で発覚したのですが、このアパートの2軒隣におしゃれな(?)幼稚園がオープンしていました。
アパートの目の前には大きな公園も広がっていて若い子育て世代にはぴったりの立地のように思えます。
魅力② 積算価格
1棟目に購入した物件は物件価格3600万円に対して、積算価格は建物1100万円+土地1600万円=2800万円でした。
あと10年もすれば、建物の価値もなくなり土地の1600万円だけが残ることになります。
土地の実勢価格で考えても最終的に残る価値は、2000万円程度といったところです。
ローンを返し終わる20年後には物件の価値は半分にまで落ちていることになります。
いっぽう今回の物件は積算価格が建物0円+土地4400万円=4400万円もあります。
土地の実勢価格は5000万円は越えそうです。
ということは買った時点で損をしないということですね。
建物の価値も0円のため、ローンを返し終わる15年後も5000万円近くの価値は残ったままです。
需要もあり、収益性もあり、資産性もある。
3拍子そろっていますね。
キャッシュフローがマイナスでも買っていいのか?

以上の理由から、今回の物件がとても魅力的であることがわかります。
築年数が経っているので今後の修繕費用がどれぐらいになるのかわかりません。
ただ、現地調査をした感じでは、外壁のチョーキングや躯体のひび割れもなく、内部の仕上げも比較的きれいな状態だったので今のところ大きな修繕は必要なさそうです。
賃貸需要があり、資産性が高くても返済期間中はずっとキャッシュフローがマイナスです。
あとは、それでも買うのかという問題です。
それでも買うです。
私が出した結論は、それでも買うです。
それはなぜか。
今の私には投資の手札が3枚あります。
- 本業の給与からの追加資金
- 株や投資信託などからの配当金や値上がり益
- 1棟目物件からのキャッシュフロー
サラリーマンをやめず、このまま贅沢しなければ安定して追加資金を投入できます。
インデックス投資を基本とした金融資産は、速度は遅いですが複利で確実に資産を拡大してくれます。
1棟目物件の運営も満室のコツをつかんできたので、よほどのことがない限り毎年50万円のキャッシュフローは生んでくれると思います。(多分もっとたくさん出ます)
結果的に、新たに増やす4枚目の手札ではキャッシュフローのマイナスがあっても、残りの3枚の手札からのキャッシュを補てんすることで、投資全体としては十分安定経営が可能だと判断できます。
なにより、新たに加える4枚目の手札はキャッシュフローこそマイナスですが、収益性が高く、資産性も高いので、私の最終的な目標である「資産を増やす」というところに向けて、大きく資産を加速させる力があります。
フルローンで借り入れを行えれば、手持ち資金を減らさずレバレッジを利かせた、資産運用が可能です。
目の前の現金は増えませんが、不動産という資産が、1年また1年とどんどん大きくなります。
レバレッジを利かせるとリスクが増える
レバレッジを利かせると当然リスクは増えます。
空室率10%、経費20%、利率1.8%というのはある程度順調に運営できた場合のことです。
空室率が悪化することも考えられますし、修繕費がかさみ経費が膨らむこともあります。
利率が高くなることもあるでしょう。
これらのリスクへの対応策も、1棟目物件を運営する中で、いくつか考えられるようになりました。
今の私なら十分乗り越えられる程度のリスクだと考えています。
なので、ちっとも怖くありません。
立地の良さのおかげで、ローン返済後には古いアパートを新築しなおせば、さらに向こう50年は安定した賃貸経営が可能になると思っています。
つまり、つまり。
買いだ!!
ということです。
2棟目物件だから、こんな挑戦ができる。
いくら買いだと思っても、これはいつでもできる挑戦ではないと思います。
給与からの追加資金があるとはいえ、一棟目にこの物件は買えなかったでしょう。
知識も経験もない状態で、キャッシュフローがマイナスになる物件を購入するのはさすがに精神的なハードルが高すぎます。
1棟目の物件でいろいろと挑戦してこつこつと地道に運営をしていくことで、知識と経験が増えチャレンジすることができるようになりました。
1棟目に購入する物件はどうしても、物件単体の収益性が必要です。
たとえ、ローン返済後に資産が半減していようともです。
日に日に減っていく現金を目の前にして、精神を崩壊せずに、長い時間をかけてローンを返していくのは至難の業です。
キャッシュフローがマイナスでは、攻めの経営はできませんし、精神も安定しません。
2棟目物件は1棟目のプラスのキャッシュフローが追い風になって、攻めの経営が可能です。
今回見つけた物件はそんな攻めた経営にピッタリの物件です。
で、結局どうするの??

どうもこうもありません。
もちろん買いです。
1棟目を借りた地方銀行にさっそく融資の打診をしました。
私が聞きたかったことはだいたいこんな感じです。
- 耐用年数が超えているが、融資期間15年は可能ですか?
- 個人じゃなくて、法人(妻名義)で借りれますか?
- 金利は前回同様1.8%で借りれますか?
- 借入金額はフルローン5000万円借りれますか?
返ってきた回答は、すべて「YES」です。
「やった~、物件探しを再開したとたんに2棟目が決まった」
と、喜んでいたのもつかの間、詳細を検討するので物件資料を送ってくださいと言われてFAXすると。
「すみません、やっぱり今回は融資できません」
「えっ??さっき大丈夫って言ってたじゃないですか…(心の声)」
「実は、同じ物件ですでに融資を申し込まれている方がいて、同じ支店から、同じ物件の稟議を回すことができないんです」
「…!!!!!」
融資を受けられず撃沈
買付で負けるならまだしも、融資にも先着順があったんですね。
条件はすべてそろっていたのに、本当に持ったいない。
1棟目を検討した際に融資を相談した金融機関にいくつか連絡しましたが、やはり耐用年数を超えているので融資期間は10年が限界だという返事をもらいました。
お付き合いのある地方銀行は、1棟目の実績で信頼関係が築けているから15年が引けるみたいです。
ほんとにもったいない。
まとめ
今回は、2棟目物件でさっそくよさげな物件が見つかったので詳細について紹介しました。
結局は融資がつかず断念しましたが、1棟目に比べて購入のハードルが大きく下がったことに気づいたのは大きな前進です。
1棟目はキャッシュフローがマイナスなら、即座に検討から外れていましたが、2棟目はもっと広い視点で収益性や資産性を総合的に判断できるようになりました。
なんというか、考える範囲が大きく増えて、検討がとても楽しかったです。
地方銀行との強い絆も再確認できたことだし、これにめげずに次の候補物件探しに励みたいと思います。
それにしても、もったいなかったな。
次はイイの見つけたらすぐに銀行に電話しよう。
