こんにちはマニです。
不動産投資にマーケティング手法を取り入れるため、日々勉強と実験を繰り返しています。
今回、マーケティング戦略の一環として入居者アンケートを実施することにしました。
アンケートの結果をもとに、マーケティングの戦略を考えようと思いました。
が、ここで大きな問題が。
入居者アンケートから見えてきたマーケティングの難しさと、奥深さについてご紹介します。

なんとなく、かっこいい感じに聞こえますが、結論から言うとただの失敗談です。
気軽にご覧ください。
マーケティング戦略として入居者アンケートの実施


今回の入居者アンケートのテーマはこちら。
- 既存顧客のニーズ調査
アパートの今年の大きな施策として、宅配ボックスの導入を検討しています。
とても便利で人気のある設備ですが、いかんせん地方の田舎物件のためそもそも入居者がメリットを感じてくれないかもしれません。
入居者アンケートを実施することで、事前に既存顧客のニーズを調査しようと考えました。
また、今回は顧客のニーズ調査に伴い、新しい施策をいくつかチャレンジすることにしました。
施策① Amazonギフト券でアンケート回収率アップ
入居者アンケートの回収率をUPするため、回答者全員にamazonギフト券500円分を配布することにしました。
日ごろの感謝の気持ちと、回収率アップの一石二鳥作戦です。
ギフト券なら、もらって損することもありません。



回答しない理由ありますか??
施策② googleフォームで簡単回答
アンケートは一般的な紙での回収ではなく、googleフォームを利用することにしました。
紙の回答は、記入自体が手間ですし回収も一苦労です。
googleフォームを利用することで、すべての作業がWebで完結します。
すき間時間にスマホ一つでサクサク回答が登録できます。所要時間もわずか5分。



回答しない理由ありますか??
施策③ LINE公式アカウントで入居者とつながる
新しい試みの3つ目は、LINE公式アカウントの開設です。
入居者アンケートに先立って、LINE公式アカウントを開設しました。
回答の前段階として、公式アカウントを友達登録してもらい、そこからgoogleフォームへ誘導する形にしました。
一番の狙いは今後、入居者との連絡をよりダイレクトに行いたいというところです。
一方的な案内の連絡だけでなく、不平や不満を直接言える環境であれば入居者の利便性も増し、満足度も高くなるのではと考えました。
大家さんの中には、入居者との積極的なつながりを持つことを良しとしない方もいると思います。
クレーマーの対応にストレスをため込んだり、入居者との間でトラブルに発展することも十分に考えられます。



私も公式アカウントの開設はとても迷いました。アカウントを作ってから半年以上ほったらかしてたぐらいです。
しかし、LINE公式アカウントという架空のキャラクターを設定することで、入居者の間にワンクッション生まれます。
クレームなどがくればそのまま管理会社にお任せすればいいですし、LINE公式アカウントの機能を利用すれば四六時中連絡がくることもありません。
▼LINE公式アカウントの利用ついて詳しくはこちらの記事で
>>>【大家さんも実感】LINE公式アカウントを利用する7つのメリット
入居者アンケートの結果
これらの施策を行い、満を持して行った入居者アンケート。
結果、集まった回答はわずか8室中3室。



少ない…、思ってたのと違う…。
正直、ここまでやればアンケートの回収率は7室は固いんじゃないかと思っていました。



いったい何が起こったんだ。
アンケート回収率の悪さを考えるてみる


結果は結果です。仕方ありません。失敗を認めましょう。
ただの失敗で終わらないために、回収率が悪かった理由をしっかり考察してみます。
私が考えたその理由は次の3つです。
理由① お礼に期待しすぎていた
一つ目はお礼に期待しすぎたことが考えられます。
Amazonヘビーユーザーの私からしたら、amazonギフト券の配布はただうれしく、すぐにアンケートに協力するでしょう。
しかし、集まったアンケート結果から入居者さんは、ネット通販をあまり利用していないことがわかりました。
ネットで買い物するのは月に1回程度のようで、楽天やほかのECサイトのことも考えると、Amazonをほとんど利用しないのかもしれません。
私の勝手な思い込みで、ギフト券はAmazonが一番よいと思っていました。
コンビニなどでも利用できるQUOカードのほうがよかったのかもしれません。
理由② そもそも案内を見ていない
アンケートの案内は各住戸の郵便ポストに投函する形で配布しました。
私もそうでしたが、毎日来る大量のチラシにうんざりして、ポストに入っているものは中身もみずにゴミ箱へポイポイ捨てているのかもしれません。
アパートには掲示板もなく、いまのところポストに投函する以外方法はありません。
ポストに投函すれば必ず見てもらえるという、思い違いがあったのかもしれません。
とにかく、ユーザーに情報を届けること自体がとても難しいものだと感じました。
理由③ 回答方法がわずらしかった
入居者とダイレクトにつながりたいという大家の都合で、LINE公式アカウントの友達登録を必須としていました。
これがアンケート回答へのハードルを高くしてしまった要因かもしれません。
紙での回答なら抵抗なくできた人も、慣れないLINEやgoogleフォームに抵抗を覚えた人もいたと思います。
失敗を今後のアンケート実施に活かす


入居者アンケートは今後、年に2回ほど実施していく予定です。
次回のアンケートでは、回収率を何とか8室中6室ぐらいまでは持っていきたいと思っています。



ここは頭の使いどころですね。
今後の施策① ユーザーベネフィットを考える
ベネフィットとは「価値」という意味です。
今回のアンケートでは、大家の都合である「回収率をあげる」という目的が全面に押し出された取り組みになっていました。
対してユーザーのベネフィットが低かったのは確かです。



Amazonギフト券がどれほどの価値があったかは今となっては微妙なところです。
これはギフト券の金額を1000円、2000円と釣り上げても同じ結果なのかもしれません。
ユーザーには、そこに価値を見出せない人が一定数いるということです。
ギフト券以外のベネフィットを提示できないと、回収率は増えないと思いました。
そこで切り口を変えてみることにしました。
今回は、宅配ボックス導入の可否を決めるアンケートです。
集まった3室分の回答を武器に、「有効な回答が一定数を超えれば、具体的に導入を検討します」と伝えました。
こうすることで、入居者のベネフィットは「回答したらギフト券がもらえる」から、「回答したら宅配ボックスを設置してもらえる」に変わりました。
結果、追加で1室の回答を得ることができました。
まだまだ足りませんが、少なくとも1室の入居者にはそのベネフィットが伝わり行動に移してもらえたことになります。
今後の施策② 掲示板を整備する
各住戸に配布する案内文は、ほかのチラシ類に埋もれてしまいます。
封書以外は中身もろくに見ずに捨てる人がいるとしたら、どんなに案内文を考えてもユーザーには届きません。
そこで有効なのが共用部の掲示板。
今後もこのような案内を行うことを考えると、掲示板の導入はメリットがありそうです。
雨に濡れないよう扉付のものでも、2~3万円もあれば設置可能です。
普通の大家さんからしたら、無駄な出費に思えるかもしれません。



しかし私はチャレンジする不動産投資マーケターです。(勝手につけました)
チャレンジの手段としてありだと思います。
施策③ 回答へのアプローチ方法を増やす
LINE公式アカウント登録からのgoogleフォームへの回答は顧客へのリーチ方法としては選択肢が少なすぎました。



IT活用のつもりでしたがマーケティング的に言うと、流通チャネルを絞りすぎました。
要は、回答へのアプローチ方法が少なすぎたということです。
紙での回答でも良かったでしょうし、メールやSMSへの回答でも良かったかもしれません。
入居者とダイレクトにつながりたいという大家の思惑が強引すぎたのもよくありませんでした。
アンケートの回答までに2ステップも踏まないといけないことが、ユーザーの手間を増やしていました。
案内にgoogleフォームのアドレスを記載すれば一回で済みますし、LINE公式カウントではなくメールアドレスからの連絡でも良かったかもしれません。
まとめ
今回は、「マーケテイングを始めるためには、マーケティングが必要だった話」について紹介しました。
入居者アンケートを実施して、その回答を元のマーケティング戦略を練る予定でした。
結果的に入居者アンケートを集めること自体にマーケティングが必要だったという失敗談になりました。
まだまだ回収しきれていないので、これからも施策が必要です。
マーケティング初心者が、スタートラインに立てるのはまだまだ先のようです。