「マニオ、金の銅像を買う」から学ぶ、不動産投資の全体像【初心者向け】

こんにちはマニです。

  • 不動産投資ってほんとうに儲かるの…
  • リスクがあって怖い…
  • 借金をするのは不安…

新しく投資を始めるのに、不安や疑問はつきものです。

特に不動産投資は悪いうわさや、詐欺ばなしなどマイナスな情報も多いので不安は大きいでしょう。

今回は、そんな初心者の方のために不動産投資の仕組みを「マニオ、金の銅像を買う」のお話を通して、わかりやすく解説していきます。

不動産投資って結局、何に投資しているの?

そんな疑問を持っている人は、ぜひ最後までお付き合いください。

目次

『マニオ、金の銅像を買う』

第1章 マニオ、金の銅像を買う

ある日、マニオは本業のかたわら将来の資産形成のために新しく副業を始めることにしました。

そこで金(きん)でできた立派な銅像を2000万円で買い、その銅像を展示して、入場料をもらうビジネスを始めました。

1500万円で展示用の建物を建て、照明や空調など必要な設備もそろえました。

マニオはビジネスを始めるために必要な費用3500万円を、すべて銀行から借りました。

毎年の入場料から、銀行への返済と建物の維持費にあてることにしました。

さて、マニオの挑戦はうまくいくでしょうか。

第2章 マニオ、展示場が繁盛する

金の銅像は話題となり、1年間で300万円もの入場料を稼ぐことができました。

銀行への返済に200万円を払い、建物の管理に100万円もかかってしまいます。

そのため、1年間で手元に残るお金はいつも0円でした。

それでも、20年間こつこつと続けて借金をすべて返すことができました。

建物は20年の間にすっかり古びてしまい、その価値はほとんどなくなってしまいました。

そして、3500万円もの借金をしたにもかかわらず、20年間で手元に残ったお金は1円もありませんでした。

第3章 マニオ、気づかぬうちに資産を築く

マニオは20年間ビジネスを続けても、手元に1円も残すことが出来ませんでした。

手元にはタダ同然の建物と2000万円の金の銅像が残っていました。

お金は1円も得ることができませんでしたが、20年間こつこつと続けたおかげで、2000万円の金の銅像を手に入れることができていたのです。

この20年の間、1円も得ることができなかった代わりに、マニオが払ったお金も0円でした。

2000万円もする金の銅像のためにお金を払ってくれたのは、銅像を見に来たお客さんだったんです。

第4章 マニオ、さらに資産を増やす

20年経って、建物はすっかり古くなってしまいました。

古びた見た目の建物のせいで、入場料を安くしなければなりませんでした。

ただし、金の銅像だけは20年前と同じ輝きを放っています。

建物も古びてきたとはいえ、1年に100万円も使ってしっかり管理してきたおかげで展示場としてはまだまだ現役で使えそうです。

銀行への返済も終わり、これからは返済分の200万円をすべて受け取ることができるようになりました。

20年してようやく、手元にお金を残してくれる資産ができたわけです。

ようやくお金を生んでくれる資産に育ってくれた金の銅像にマニオは大喜び。

そして、マニオはすっかり忘れていますが、2000万円の価値がある金の銅像も、いつの間にか自分のものになっていましたとさ。

めでたし、めでたし。

マニオのお話から学ぶ不動産投資

では、この「マニオ、金の銅像を買う」のお話から、不動産投資について学んでみましょう。

第1章 マニオ、金の銅像を買う

金の銅像とは、不動産投資では「土地」のことです。

価値が上がったり、下がったりすることもありますが、土地は価値がなくなることはありません。

金の銅像の価値が高けれは、たくさんの人を呼ぶことが出来ます。

不動産投資も同じで、土地の価値が高ければ、たくさんの家賃をとることが出来ます。

土地の価値が高いとは

では、不動産投資の土地の価値が高いとは、どういうことでしょうか。

土地の価値がよいとは、「立地が良い」ということです。

23区内の駅徒歩5分の土地は価値が高いですし、田舎の田んぼの真ん中の土地は価値が低いです。

当然、価値の高い土地を購入するには、たくさんのお金が必要です。

そして、土地の価値がいくら高くても、とれる家賃には限界があります。

そのためあまりに高い土地は、ビジネスの利回りを悪くしてしまいます。

収益は建物が生む

土地(金の銅像)だけでは収益を生むことができません。

お金をもらうための仕組みをつくらないといけないのです。

土地の上に建物を建てれば、それが収益を生みます。

ここで、ひとつ覚えておいてほしいことがあります。

それは収益を生むのは建物だとしても、その根本的な価値を決めるのは立地(銅像)だということです。

いくら立派な建物を立てても、価値のない土地(銅像)には人は集まりません。

もちろん高いお金も払ってもらえません。

不動産投資をする場合は、まずは土地の価値を見極めることが大切です。

土地の価値が見極められるようになれば、建物の価値は二の次で構いません。

どんなに立派な建物でも、まわりに何もない場所では誰も住もうとはしません。

建物は、あとからいくらでも手を加えて魅力をあげることができます。

しかし、土地(銅像)の価値をあとからあげることはできないんです。

第2章 マニオ、展示場が繁盛する

マニオは20年間で、手元には1円も残すことが出来ませんでした。

あんなに繁盛したのにです。

では、このビジネスは失敗だったでしょうか。

まあ大成功とは言いづらいですが、少なくとも失敗ではありません。

なんせ最後には2000万円の金の銅像がタダで手に入ったんですから。

そこに至るまでには多少の苦労や労働はあったでしょう。

しかし、その間にマニオ自身が払ったお金は0円です。

つまりただで金の銅像をもらったことになります。

では、このビジネスにデメリットはないのでしょうか。

実は、マニオは自分でお金を払う代わりにいくつかのリスクを背負っていました。

①土地の価値が下がるリスク

土地は、経済の状況によって価値が変動します。

バブル崩壊後には、東京の土地の価値は半分にまで減りました。

いっぽう、現在では、都心の一部の場所では土地の価値はあがり続けています。

②建物が壊れるリスク

災害などで建物が壊れて、ビジネスができなくなるリスクがあります。

全壊まではしなくとも、設備が壊れて多額の修理代を払わないといけなくなるかもしれません。

不動産投資では建物が壊れてしまえば、貸し出すことが出来なくなってしまいます。

③人が減るリスク

土地の価値が下がったり、建物が古くなってしまうと借りたい人が少なくなるリスクがあります。

新築時は綺麗で人気があっても、築年数がたつと段々人気がなくなってきます。

立地に魅力がなくなると、お客さんも少なくなるでしょう。

そのエリアに住んでいる人自体が、少なくなるということも考えられます。

④銀行への返済ができなくなるリスク

売り上げが落ち、経費が余分にかかると銀行への返済ができなくなります。

銀行の返済ができなくなると、借金のかたに建物と土地を銀行にとられてしまいます。

そうなると、このビジネスはゲームオーバーです。

つまり不動産投資で、最も避けなければならないリスクは、銀行に返済ができなくなるリスクです。

とにかく、返済をし続けることが出来ればゲームオーバーは避けられます。

そして、返済が終われば「あがり」です。

あとは手元にすこしづつお金が残っていくでしょう。

返済ができなくなると借金を抱える??

では返済ができなくなると、どうなるのでしょうか。

残りのお金がすべて借金として残ってしまうんでしょうか。

数千万円も借りていたら、もう大変ですね。

返済ができなくなると、銀行は建物と土地を取り上げて、競売にかけます。

そして、競売で得たお金で残りの借入金を補填します。

築年数によりますが、よほど魅力がない限り建物は二束三文です。

土地は価値が下がっていない限り、当初の通り2000万円で売れるでしょう。

ということは返済ができなくなった時点で建物の費用分である1500万円まで返済していれば、借金を抱えることはありません。

たとえ、建物の費用分を返済できていなかった場合でも、その分だけの借金ですみます。

土地という資産に投資したおかげで、3500万円もの借金を抱えなくてすむということです。

それなら価値の下がらない土地だけに投資したらいいんじゃないの?

そう思う人もいるかもしれません。

しかし、先ほども言いましたが収益は建物が生みます。

土地だけでは収益を生みません。

よほどいい立地であれば駐車場にするという方法もありますが、それでも建物を建てるほどの収益をあげることはできません。

収益を上げるためには、やはり建物が必要なんです。

第3章 マニオ、気づかぬうちに資産を築く

なんとか借金の返済を終えたマニオは、晴れて2000万円の金の銅像を手にすることができました。

では、マニオは借金を返し終えた20年目に、突如、金の銅像を手に入れることができたのでしょうか。

ほんとうはそうではなくて、建物の費用である1500万円分を払い終えた時点から、少しずつ金の銅像の一部を手にいれていたのです。

不動産投資でもこのように、あるタイミングを境に、建物の費用返済というステージから、土地の資産を積上げというステージにシフトしていきます。

今回のマニオの例でいくと、9年目以降は1500万円を払い終え、資産積上げのステージに入っていました。

手元に残るお金(キャッシュフロー)にばかり目が行くと、気づかないかもしれませんが、元本の返済は借金の帳消しではなく、資産の積み上げです。

借金返済後に建物の価値がゼロになると考えると、建物分の借金を返した後が資産積み上げのステージです。

第4章 マニオ、さらに資産を増やす

借金を完済すれば、いままで返済のために払っていたお金はすべて手元に残ることになります。

完済してしまえば、最も恐れている「銀行への返済リスク」は消滅します。

ということは、不動産投資というビジネスのゲームオーバーは避けられたということです。

依然として「土地の価値が下がるリスク」や「家賃収入が下がるリスク」は残りますが、少なくとも借金を抱える心配はなくなります。

色々な問題が発生しても、最悪の場合、土地を売ってしまえばいくらかの現金が手元に残るはずです。

そして、ここまでくると何をしても損をしなくなります。

不動産投資で大切なこと

「マニオ、金の銅像を買う」のお話から、不動産投資の全体像を紹介してきました。

最後に不動産投資を成功させるために大切なことをお伝えします。

「マニオ、金の銅像を買う」のお話を思い出しながら、読んでみてください。

土地の価値を見極める

土地の価値が高ければ高いほど、このビジネスは成功しやすくなります。

何度も言いますが、不動産投資には立地が重要です。

正直、立地さえ良ければ、それ以外のことはあとからなんとでもなります。

しっかりと土地の価値を見極める力を養いましょう。

建物を無駄に豪華にしない

不動産投資で収益を得るためには、建物が必要です。

おしゃれな内装にしてみたり、最新の設備をいれることで家賃を多くもらうこともができるでしょう。

ただし、家賃を決めるのは、土地の価値そのものです。

いくら建物にお金をかけても、土地の価値以上の家賃をもらうことは難しいです。

どれだけおしゃれな内装でも、ワンルームの部屋で取れる家賃の上限は、立地によって金額が決まっています。

学生街にハイスペックワンルームを建てても、学生には高い家賃を払う能力はないでしょう。

大事なことは立地に合った建物のグレードにすることです。

無駄に豪華な建物は、費用だけが掛かり収益を圧迫するので注意しましょう。

銀行の返済リスクだけは何にがなんでも死守する

家賃が下がったり、空室期間が続くと収入が減ります。

設備の故障や大規模修繕で経費がかさむこともあるでしょう。

地震や火事で、建物がなくなるなんてこともあるかもしれません。

しかし、どんな状況になっても、銀行への返済だけは死守しましょう。

返済し続ければ、必ず資産は積みあがります。

資金が不足して新しい設備を入れれないときは、家賃を下げて入居者をつけることもできます。

地域最安値の家賃に設定すれば、だいたい入居は決まるでしょう。

とにかく、返済期間中はなにかなんでも、銀行への返済をし続けることが大切です。

最悪の状況を考える

物件を購入する場合は、色々なリスクを検討することになります。

考えられるすべてのリスクが到来しても、銀行への返済が滞ることがない計画をたてるべきです。

そうすれば、失敗する可能性は限りなく少なくなります。

別に本業がある方は、給料から返済を補填することも可能です。

貯金を返済に充てることもできます。

しつこいですが、とにもかくにも、銀行への返済を止めないようにしましょう。

大事なことをおさらい

最後にマニオのお話の中で、大事なことをおさらいしておきます。

ただし、金の彫刻だけは20年前と同じ輝きを放っていました。

土地は価値をなくしません。

20年後30年後も、同じ輝きを放っていられる土地を探してみましょう。

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