こんにちは、マニです。
地方で1棟アパートの大家をしています。
大家デビューして初めての大仕事がインターネット設備の更新でした。
とりあえず、いい物件を買えれば安泰と思っていた矢先の大きな出来事で戸惑いましたが、しっかりと自分の頭で考えて行動したおかげで、良いスタートが切れたと思っています。
この経験で感じたことは次の3つ。
- 相見積もりはやっぱり大事
- 大事な決断を金額だけで判断しない
- 交渉事は相手の立場を考える
今回は、私が大家になって初めて行ったインターネット設備の更新について紹介します。
インターネット無料設備を更新した理由
昨年9月、1棟アパートを購入しました。
以前の大家さんがインターネット無料設備に加入していたみたいで、物件の引渡しが終わって早々にインターネット供給業者から一通の書類が届きました。
契約書か何かかな?と思い書類を確認したら、なんといきなりの見積書。
なんのことか、よくわからないまま案内の文面を見ると
インターネット設備機器の補償期間を過ぎています。補償を継続するなら新しい機器に更新してください。
と書いてあります。恐る恐る見積もり金額を見ると、そこには数十万円の見積もりが、、、、
アパート購入で多額の頭金を支払った後なのに、いきなり想定外の出費です。
最新機器に更新することで、ネットの速度も速くなり、月々の利用料も安くなります。利用料が安くなったことで更新費用も5年でペイしますよ。
ということです。最後に、「ご連絡お待ちしています。」と、書いてあります
…て、いきなりすぎて、いいも悪いも判断できんわ!!
相手のペースにはまると、正しい判断ができなくなってしまいます。
前大家さんが、今までお世話になってきた会社かもしれませんが、ここは仕方りません。
不動産投資家のデビューを果たし、すっかり経営者気取りの私はメラメラと経営者魂(??)が燃え上がってきました。
ここは、しっかり検討してビジネスしてみましょう。
相見積もりはやっぱり大事
「いいも、悪いも」を判断するために、さっそくインターネット無料設備の会社を調べ見積もりを徴収してみることにしました。
競争の激しい世界なのか、どこもその日のうちに見積もりの提出と営業担当者からの御礼の電話がかかってきました。
どこの会社も「機器更新費用」「月々の利用料」という形で見積もりを提示してくれました。
A社(現在) | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
更新費用 | 154,000 | 257,500 | 187,000 | 0 |
利用料(月) | 10,560 | 7,260 | 8,800 | 12,320 |
6年間の費用 | 914,320 | 780,220 | 820,600 | 887,040 |
10年間の費用 | 1,421,200 | 1,128,700 | 1,243,000 | 1,478,400 |
費用の設定は「更新費用」が安く、「月々の利用料」が高いところもあれば、その逆もありました。
インターネット無料設備は契約期間が6年が主流のようで、「更新費用」「月々の利用料」には各社ばらつきはあれど、6年間でのトータル金額はさほど変わりがありませんでした。
つまり初期費用を安く抑えたいか、ランニングコストを安く抑えたいかというところのとらえ方が違うだけみたいです。
6年目以降は、「月々の利用料」が安いところのほうが、わずかながらトータルで安くなるといったとこですね。
長期間にかかる費用を見ると大した違いは感じられませんでした。
…て、いきなりすぎて、いいも悪いも判断できんわ!!
とか叫んでいましたが、案外どこも「いいも悪いも」差がないのかもしれません。
大事な決断を金額だけで判断しない
私は本業が建設現場の現場監督で、仕事がら業者からの見積書を見る機会が普通の人よりは多いです。
見積もりをとる場合、注意すべきことが「仕様」と「見積条件」の確認です。
家のリフォームを例にすると、仕様とは、「トイレはTOTOのネオレストを採用して、エアコンはダイキンのうるるとさららを採用しています。」みたいなやつです。
つまりどんな商品を選んでいるかということです。
見積もりを頼むほうが「何でもいいからトイレとエアコンを更新して」と頼むと、会社によって選ぶ商品が変わってきます。
当然、値段も全然違います。
いっぽう見積条件とは、「平日、昼間作業を予定していて、駐車場代は見込んでいません」とかいうやつです。
工事をするにあたり、経費の見方を説明しているわけです。
実際の工事で客から、「休日の夜間にしてほしい」とか「駐車場がないので、工事中はコインパーキングを利用してください」なんていうと、見積もりにはない費用が追加で発生します。
この「仕様」と「見積条件」は、よほどしっかり見積もりを依頼しないと業者ごとに、かなりばらばらなものが出てきます。
金額で比較して判断するためには、この「仕様」と「見積条件」をしっかり揃えて同じ条件で見積もりすることが大切です。
インターネット無料設備にもグレードがあった
詳しい人には当たり前のことかもしれませんが、インターネット無料設備にもグレードの違いがあるみたいです。
インターネット通信方式を「IPv」というそうで、IPv4とかIPv6とかいう規格があり数字が大きいほうが大容量で早いシステムだということです。
各社の仕様を見ると、IPv4のところもあれば、IPv6のところもあり、IPv4+IPv6というハイブリットな規格の会社もありました。
契約期間にも違いあり
契約期間にも違いがありました。この辺は見積条件といったところでしょう。
一般的な契約期間は6年です。それよりも前に解約すると何かしらのペナルティーが発生します。
アパート経営は長いスパンで行うことなので、早々に解約することはないと思いますが、それでも余計な契約に縛られない身軽な状態のほうがいいに決まっています。
見積もりを取った4社のうち、1社は契約期間の縛りがありませんでした。
これはかなり身軽ですね。
また、別の一社は契約期間の6年以降は機器の保証が切れるみたいです。6年後には今回のA社と同じように、
機器の保証が切れているので更新が必要です!
なんていきなり、見積書を提出してくるかもしれません。
A社(現在) | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
規格 | IPv6 | 6年 | IPv4+IPv6 | IPv6 |
契約期間 | 6年 | 6年 | 期間なし | 6年 |
その他 | 保守費用込み | 保守費用込み | 保守費用込み | 補償は6年間 |
各社の仕様と見積もり条件の違いはこんな感じです。これは真剣に見積書を見ないとわからないことかもしれません。
交渉事は相手の立場になって考える
金額に加えて、仕様と見積条件が整理できたところで最終ジャッジです。
A社(現在) | B社 | C社 | D社 | |
---|---|---|---|---|
更新費用 | 154,000 | 257,500 | 187,000 | 0 |
利用料(月) | 10,560 | 7,260 | 8,800 | 12,320 |
6年間の費用 | 914,320 | 780,220 | 820,600 | 887,040 |
10年間の費用 | 1,421,200 | 1,128,700 | 1,243,000 | 1,478,400 |
規格 | IPv6 | IPv4 | IPv4+IPv6 | IPv6 |
契約期間 | 6年 | 6年 | 契約縛りなし | 6年 |
その他 | 保守費用込み | 保守費用込み | 保守費用込み | 保証は6年間 |
コスト面でA社とD社は除外です。あとはB社とC社で迷うところ。
コスト面ではB社、仕様と見積条件ではC社が良いかなといったところです。
C社のネット接続の速さは魅力ですが、私が使うわけでもありませんし、これがどれほどの差なのかよくわかりません。
技術的なことに興味がない入居者にとってはなおのこと、まったくわからない差かもしれません。
込み入った技術論は入居者集めの宣伝にも使えませんから、コストをかけてまで最新技術にする必要はないかもしれません。
なんだか、決め手に欠けるな…安いところに決めてしまおうか。
そんなことを考えていました。
C社と価格交渉をしてみる
各社には相見積もりを取るとは宣言していたので、あまりやりたくはなかったのですが、最後にC社と価格交渉をしてみることにしました。
価格交渉にあたっては普段の仕事でも、「安くしてくれたら契約するよ」というのは言わないようにしています。
理由のない値下げ交渉というやつです。
あっちのほうが安いから、あっちより安くしないと契約してあげないよ(うししし…)
嫌な奴ですよね。私は嫌いです。こんなやつ。
相手も人です。また、ただのサラリーマンです。
営業成績として数字はほしいですが、頑張って作った見積もりを理由もなく値下げ交渉されたら面白くありません。
仮に仕事をもらったとしても、こんな人には100%いいサービスを提供したいとは思いません。
何度も言いますが、相手も人です。嫌いな奴は嫌いなんです。
価格交渉は相手の立場になって考える
私は普段から、金額交渉をする時は必ずその理由を説明するようにしています。
今回でいうと、
他社と比較して仕様や見積条件はいいのですが、他社のコストメリットに勝るほどとは思えていません。金額が少しでも詰めれればメリットが勝つんですが…
と伝えました。
営業マンもただ単に「客からもっと安くしろと言われました」と上司に伝えるよりは、説得材料がありますよね。
結果的にはベストプライスを提示していただき、C社に決めることにしました。
B社 | C社 | |
---|---|---|
更新費用 | 257,500 | 165,000 |
利用料(月) | 7,260 | 7,700 |
6年間の費用 | 780,220 | 719,400 |
10年間の費用 | 1,128,700 | 1,089,000 |
向こうもそこまで嫌な気持ちはしないでしょう。
C社には『おまけ』もついてきた
そうこうして、コストも仕様も見積条件もいいC社に決定することができました。
C社は工事の段取りもよく、管理会社さんともスムーズにやり取りをしてくれたみたいです。
そして、最後にこのC社には嬉しい誤算がありました。
工事の流れの打ち合わせをする中で、
Wifiルーターはどのように配布しましょうか??
と聞かれました。
ん?…なんの話ですか??
よくよく見積書を見ると、このC社さん。インターネット無料設備の一環で、各住戸に高速Wifiルーターを無料で貸し出してくれるというじゃないですか。
ネットで調べてるとひとつ1万円もするような代物です。8室ですから、8万円分にもなります。
それをタダで貸してくれるそうです。
それって、入居者が壊したり、退去時に間違ってもってっちゃったらどうなるんですか??
と聞いたら、
大きな声では言えないですが、無償で新しいものを提供しますよ!
と言っていただきました。なんて心強い。
今まではただの「インターネット無料設備」の物件でしたが、今回の更新で「Wifi利用可能」の物件に変身しました。
なんともありがたいおまけですね。
まとめ
今回は、インターネット無料設備の更新で学んだことを紹介しました。
大切なことは、
- 相見積もりはやっぱり大事
- 大事な決断を金額だけで判断しない
- 交渉事は相手の立場を考える
ということです。
不動産投資というビジネスを成功させるためには、相手のペースに飲まれることなくしっかり自分の頭で考え決断していくことが大切です。
何事も先手先手で、行動してあなたも満室経営目指して頑張っていきましょう。
▼インターネット無料設備についてはこちらの記事もご覧ください。