こんにちは、マニです。
スポーツの世界では「勝負に勝って、試合に負ける」という言葉があります。
汚い手を使った相手に対して正々堂々と勝負を挑んで結果的に試合に負けたけ時、内容的には相手に勝っていたという場合に使われる言葉です。
仮に試合に負けても、内容や取り組む姿勢から見ている人に感動を与え、賞賛を得ることができます。
この「勝負に勝って、試合に負ける」という言葉。
不動産投資でも同じようなことが言えるでしょうか。
今回は、不動産投資における「勝負に勝って試合に負ける」という言葉の意味を紹介していきます。
勝負に勝って、試合に負ける

「勝負に勝って、試合に負ける」という言葉を理解するために、まずは、不動産投資における「勝負」と「試合」の意味を理解しておきましょう。
「勝負」とは
不動産投資における勝負とは、近隣のライバルとの相対的な戦いのことです。
ライバルより良い立地に、良い条件の建物を所有する。
内見希望者へのアピールポイントも高く、ライバルとの戦いを有利に運ぶことができます。
逆に立地が悪く、条件も悪い物件は空室を埋めるのは難しいです。
大規模なリフォームで最新の設備を導入すれば勝負に勝つことができるかもしれません。
相場のぎりぎりまで家賃を下げれば、安さでライバルとの勝負に勝つこともできるでしょう。
「試合」とは
不動産投資における「試合」とは、ビジネスの最終的な結果のことです。
物件をいくらで買い(安いほうがよい)、いくらで貸す又は売り(高いほうがよい)、最終的にいくらの利益を残せたかが試合の結果です。
勝ち負けは利益の大小によるところもありますが、投資自体が破綻してしまえば負けが確定します。
時間はかかっても、コツコツとローンを返済し資産を積み上げていけば、利益は小さくても試合には勝ったと言えます。
試合はビジネスの最終的な結果なので、目先の収入や利益の大きさだけでは判断できません。
不動産投資の試合の戦い方

スポーツの世界では勝負に勝って、試合に負けても「いい内容だった」と褒められることがあります。
相手が汚い手を使った場合などはなおのこと、勝負はこっちの方が勝っていたなと評価してもらえます。

しかし、不動産投資にこの考え方は通用しません。
勝負に勝って、試合に負けても誰もほめてはくれません。
たとえ、相手がどんな汚い手を使って、自分が正々堂々と戦ってもです。
不動産投資で大事なことは、「例え勝負に負けたとしても、試合には負けない」ということです。
これこそが正義です。
試合に負けないために必要なこと
ライバルとの勝負や目先の利益に惑わされて、好立地の新築マンションに手を出す人がいます。
都心主要駅から徒歩5分の新築ワンルーム。
条件は抜群で、所有欲を十分に満たしてくれますね。
人気のエリアなら入居率も高く、ライバルたちとの勝負も簡単に勝利することができます。
空室対策のために、無計画に全面リフォームをする人も同様です。
ライバルとの「勝負」には勝つことができても「試合」には負けてしまう可能性が高くなります。
試合に負けないとはどういうことか
不動産投資は長期戦です。
試合に負けないためには、この長期戦の視点が必要です。
不動産投資では目先の利益や勝負の行方にとらわれず、こつこつとビジネスを続けていかなければなりません。
例え一時的にキャッシュフローがマイナスとなったとしても、ローンを返済できれば資産を積み上がります。
最終的な試合の行方を考えて、負けない戦略をとる姿勢が大切です。
不動産投資の強者の戦い方
以前の記事でも紹介しましたが、不動産投資は陣取り合戦に似ています。
先によい土地を手に入れたものが有利に試合を運べます。
日本中の陣地はすでに誰かの手に渡っていて、これから不動産投資を始める人はそれだけで不利な戦いを挑まなけれならないことになります。
そして、陣取り合戦を有利に試合を運ぶ強者の戦略は「勝負に負けて、試合に勝つ」です。
強者とは資産家や昔ながらの地主などです。
強者の基本戦略の中には賃貸収入からの収益を目的としていないことがあります。
相続税や固定資産税・所得税などの税金対策や、資産の分散が目的だったりします。
そのため強者は必ずしもライバルとの勝負に勝ち、満室を維持する必要がありません。
勝負に負けていても、手間がかからずそれなりに入居者がいればそれでよかったりします。
不動産以外で十分な収入があったり、借金がなくキャッシュフローを意識する必要がなかったりです。
彼らはとにかく、ライバルとの勝負に負けても、試合に勝てればそれでいいのです。
試合に負けないために、初心者が取るべき


では試合に負けないために、初心者はどのような方法をとればいいのでしょうか。
身も蓋もないことですが、その方法とはズバリ「試合に負けない方法を選ぶ」です。
大切なことは、試合に負けない方法であって、勝負に勝つための方法ではないということです。
試合に負けなければ、利益が小さくても、ライバルとの勝負に負けてもかまいません。
とにかく現金を絶やすことなく、コツコツと資産を積み上げていきましょう。
- 現金が減れば試合に負ける確率が上がる
- 空室のままだと収入が減り試合に負ける確率が上がる
- ローンの返済が滞れば試合に負ける確率が上がる
- 自然災害や経年劣化で修繕費用がかさめば試合に負ける確率が上がる
これらは勝負に負けているわけではありません。
そこにはライバルもいなければ、勝負も存在しません。
大事なことは勝負に勝つための方法を選択するのではなく、試合に負けない方法を選択するということです。
- 現金を手元に残しておく方法はないか
- コストを掛けずに空室を埋める方法はないか
- 収入や支出を管理する以外にローン返済が滞らない方法はないか
- 自然災害や経年劣化の修繕費用に備えておく方法ないか
このようなことを考えて試合運びをすることが大切です。
ライバルを意識して好立地で好条件の物件を所有する必要はありません。
中古物件をピカピカにリフォームする必要もないです。
遠回りかもしれませんが、「試合に負けないこと」、不動産投資ではこれが成功するための一番の方法です。
まとめ
今回は、不動産投資における「勝負に勝って、試合に負ける」ということについて紹介しました。
不動産投資ではとにかく、目先の勝負は捨ててでも、長期的な試合に負けないことが大切です。
もっというと、勝負だ、試合だとよりもとにかく負けないことが大切です。
ライバルの勝負や長期的な試合に勝ち続けることは大変です。
時には大きく勝負に出て、大負けすることも考えられます。
不動産投資で大切なことは、淡々と負けないための方法をとり続けられるかです。
これから不動産投資を始められる方はとにかく「負けないこと」にスポットを当てて、チャレンジしてみてください。