こんにちはマニです。

確定申告書を作成中です。特典が多いと聞いて青色申告にしましたが、書き方がよくわかりません。決算書?申告書?どこか違いがありますか。
はりきって青色申告をしようと思い資料を取り寄せてはみたものの、どこから手を付けていいかわからない。
今回はそんな確定申告初心者のために、確定申告に必要な書類の中身とその書き方、手順を詳しく紹介します。
決算書と確定申告ってどこが違う?


個人事業主やフリーランスはサラリーマンのように、税金の計算を給料をもらう会社にお願いすることができません。
自分で所得を計算して税金の額を計算する必要があります。
税金の計算方法
税金は次の方法で計算します。
税金=所得金額(収入-経費-各種控除)×税率
確定申告とはこの「税金を確定させる」ために必要な書類を一式そろえて提出することを言います。
確定申告で提出する書類は大きく次の3点です。
- 確定申告書
- 青色申告書
- 各種控除証明書
①確定申告書
確定申告書には、
- 収入金額
- 所得金額
- 所得控除額
- 税金額
などを記入します。
「税金額」は「所得金額」がわかれば、あとは「税率」を掛けるだけでなので、これだけわかれば「確定申告書」は完成します。
確定申告書では最終的な税金額はわかりますが、これだけでは「収入金額」「所得金額」などの中身がわかりません。
②青色申告決算書(収支内訳書)
確定申告ではわからない「収入金額」「所得金額」などの中身を記録したものが青色申告決算書です。
青色申告の場合は「青色申告決算書」、白色申告の場合は「収支内訳書」を作成します。
>>>「不動産投資家は青色申告しよう|思ったよりも簡単です」
③各種控除証明書
日本には、税金の額を抑えるための制度がいくつか用意してあります。
- 社会保険料控除
- 医療費控除
- 生命保険料控除
- 寄付金控除
- 住宅ローン控除
これらの制度を利用する人は、「収入-経費」からさらに「各種控除」の額を引けるため、所得金額が下がり税金が安くなります。
各種控除を利用するには、証明書の提出が必要です。
青色申告決算書について


ここまでで分かるように、最終的に「税金を確定させる」ための確定申告書を作るためには、青色申告決算書が必要です。
青色申告決算書は全部で4枚の書類で構成されています。
4枚の内訳は「3枚の損益計算書」と「1枚の貸借対照表」です。
①損益計算書『1枚目』
損益計算書とは、一定期間のもうけがいくらだったかを計算する書類のことです。
損益計算書の1枚目は「売上金額」や「売上原価」「経費」を記入して、その額から「所得金額」を算出します。
- 売上金額(収入)
- 売上原価
- 経費
- 各種引当金
- 青色申告特別控除
ここで計算した所得金額が確定申告書に転記されることになります。
損益計算書1枚目の時点では売上金額、売上原価、経費などの総額はわかりますが、まだそれぞれ中身の詳細はわからない状態です。
②損益計算書『2枚目』
1枚目では年間の売上金額や売上原価、経費の総額しかわかりませんでした。
損益計算書の2枚目ではそれぞれの内訳や月ごとの金額を記入していきます。
- 月別売上(収入)金額
- 月別売上原価
- 給料賃金:従業員への給料
- 専従者給与:家族への給料
- 貸倒引当金繰入額
- 青色申告特別控除額(1枚目と同じ金額)
③損益計算書『3枚目』
損益計算書の3枚目は減価償却費などの売上金額、売上原価、経費には分類されない、その他の金額を記入します。
- 減価償却費
- 利子割引料:金融機関を除く借入金利子
- 地代家賃
- 税理士、弁護士等の報酬
- その他特殊事情
④貸借対照表
貸借対照表はバランスシートとも呼ばれ、事業を行うために「どのように資金を調達して」、そのお金を「どのように使ったか」を表現する書類です。
貸借対照表を作るには複式簿記の帳簿が必要で、各勘定科目の残高から「資産」 「負債」「純資産」の金額を計算していきます。
- 資産の部:現金、預金、商品、売掛金、敷金など
- 負債・資本の部:買掛金や借入金など
青色申告をするためにはこの貸借対照表の提出が必要です。
そして、貸借対照表を作成するために複式簿記が必要になります。
複式簿記は帳簿付けが煩雑でとても大変です。
帳簿付けの手間を減らすためには、会計ソフトの導入がオススメです。
>>>「会計ソフトのおすすめ3選|不動産投資家はみんな青色申告しよう」
確定申告の手順


確定申告に必要な書類がわかったところで、最後にこれらの書類の作成手順を紹介します。
まず大前提として、青色申告をするには複式簿記で仕訳した帳簿が必要です。
手順の一つ目は帳簿から損益計算書の2枚目、3枚目を作成することです。
月ごとの売上金額、売上原価、経費を集計します。
減価償却や専従者給与があれば3枚目にも記入します。
2枚目、3枚目で売上金額、売上原価、経費の総額が計算できればその数値を1枚目に記入します。
青色申告特別控除があれば、その金額も記入します。
損益計算書の1枚目にまとめた売上金額、売上原価、経費などの金額を確定申告書に記入します。
収入、経費、控除額がすべてそろえば所得金額が計算できます。
最後に算出した所得金額に税率を掛けて、「税金を確定」させます。
確定申告書、損益計算書が完成したらあとはその他の提出書類として、貸借対照表と各種証明書を用意します。
この手順をみてみらうと確定申告とは毎月の収入・支出を集計して、税金を計算することが目的だということがわかります。
世にいう節税対策というのも、この所得金額をいかに低くして税金を低く抑えるかを行う対策のことを言っています。
>>>「不動産投資の税金対策10選【節税はどこまでやるのが最適か??】」
>>>「確定申告のやり方がわからない!!【手順を優しく解説します】」
まとめ
今回は、「青色申告決算書」について紹介しました。
確定申告には、
- 確定申告書
- 青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)
- 各種控除証明書
が必要です。
青色申告するためには複式簿記の帳簿が必要ですが、それさえそろえばあとは毎月の、
- 収入
- 原価
- 経費
- 控除額
を積み上げて所得金額を算出するだけです。
日々の仕訳をしっかり行い年に一度の確定申告をスムーズの完了させましょう。