こんにちは、マニです。
入居者に喜ばれるサービスを探している大家さんへ、今回は「宅配ボックス」を紹介します。
突然ですが、転勤族で過去に9回の引っ越しを経験した私が「あってよかった、次も入れたい設備ランキング」を紹介します。
- ウォシュレット
- 宅配ボックス
- 浄水器
- 室内物干し
- インターネット無料設備
これはもう手放せません。なければ自分で買ってきます。
インターネット無料設備の人気も高いですが、正直お金さえ払えばだれでも利用できるので意外とこんな順位です。そんな中「あってよかったランキング」の堂々2位に輝いているのが今回紹介する「宅配ボックス」。
利用したことがない人からすると、
そんなものいる?
といった印象かもしれませんが、これがどうしてとっても便利なんです。残念ながら現在の私の住まいには設置されていませんが、ぜひとも導入してほしい設備なんです。
今回はそんな一度使ったらやめられない「宅配ボックス」を紹介します。
宅配ボックスとは

宅配ボックスとは入居者が不在でも宅配物を受け取ることができる荷物受け取りサービスのことです。
テレワークや在宅勤務が増え、通販で物を買う人は増えています。宅配便の需要はこれからますます増えます、受け取りに対する不満も多いと思います。
- 仕事が遅くて荷物を受け取れない
- 再配達の手続きが手間
- 時間指定してもその間はおちおちトイレにも行けない
- コロナもありできるだけ人と接触したくない
- もっと気軽に通販を利用したい
こんな悩みや不満を解決するのが今回ご紹介する「宅配ボックス」です。
宅配ボックスのメリット
まずは「宅配ボックス」のメリットを紹介します。
時間を気にせずいつでも荷物を受け取れる
宅配便を受け取るには自宅にいなければなりません。たまたまその時間に家にいるときや家族の誰かがいつも家にいればいいですが、単身者や共働き世帯など不在が多い人は荷物の受け取りが難しいことが多いと思います。
そんなときに宅配ボックスがあれば時間を気にせず配達の依頼ができます。通販でなにか買うときも備考欄に「不在時は宅配ボックス希望」と記載しておけば配達員も気兼ねなく、宅配ボックスを利用できます。
再配達の手間がなくなる
意外と面倒なのが再配達の手続き。
自宅にいる時間を検討して再配達の時間を考える。手続きをしたはいいが、当日になってやっぱりほかの用事を入れたくなる。
週末に予定があったりすると、そもそも期限内に受け取れないなんていう人もいるかもしれませんね。
対面で受け取る必要がない
コロナが流行して対面の接触を避けたい人は多いと思います。
宅配ボックスを利用すれば対面での接触をシャットアウトできます。在宅していても、あえて宅配ボックスへの配達を希望することで対面での接触を避けることができます。
好きな時にトイレに行ける
再配達を依頼したはいいけど、指定時間になったら家の中ですら自由に行動できないことってありませんか。
私も「ほんの一瞬だから」とシャワーを浴びてる間に再配達を逃したり、ずぶぬれで荷物を受け取った経験が何度もあります。トイレに入ったその一瞬にチャイムが鳴ることもしばしば。
宅配ボックスがあれば、あの嫌なそわそわからも解放されます。
用事の時間が押して、慌てて家に帰らなくてもよくなります。そういときに限って時間ぴったりに届けてくれたりするんですよね。
宅配ボックスの選び方

一口に「宅配ボックス」と言っても、いろいろなタイプのものが出ています。
次に宅配ボックスの種類や選び方を紹介していきます。
設置タイプから選ぶ
固定設置タイプ
宅配ボックスを床や壁に固定するタイプです。
設置には工事が必要で初期費用が必要です。宅配ボックス自体が固定されるため荷物の盗難の心配がありません。
固定設置タイプは耐久性があり、長期間利用できることも特徴です。集合住宅などで利用する複数個のものと、戸建てなどで利用する1個のものがあります。
簡易タイプ
玄関先などに簡易的に設置するタイプです。
袋型のものや箱型のものがあります。賃貸物件や戸建てなどでも気軽に使えるのが特徴で初期費用も抑えられます。
手軽に設置できる反面、持ち出しも可能なため盗難されやすいというデメリットがあります。固定タイプを置いてみたいけどまずは簡易タイプでお試したいという方にもおすすめです。
鍵の種類から選ぶ
機械式タイプ
ダイヤルキーやテンキーで開錠します。
配達員が荷物を配達して暗証番号を設定します。入居者には不在表とともにその暗証番号を連絡します。
入居者は不在表に記載の暗証番号を入力して荷物を受け取ります。機械式タイプの宅配ボックスは電源が不要なため、ランニングコストがかからないのが特徴です。
配達員が暗証番号を連絡し忘れたり、番号自体を間違って設定した場合に荷物を取り出せなくなるというデメリットがあります。
電子式タイプ
タッチパネルやカードキーで開錠します。
部屋ごとに割り振られた暗証番号やカードキーを使用して開錠します。配達員が毎回暗証番号を設定しなくてもよく利便性はとても高いですが、宅配ボックスに電源が必要なため毎月の電気代が必要です。
分譲マンションやグレードの高い賃貸物件に設置されることが多いです。
押印機能で選ぶ
宅配ボックスには押印機能の有るタイプと無いタイプがあります。
宅配ボックスには非対面で荷物を受け取れるメリットがありますが、かわりに配達完了のサインや押印ができません。そこで登場するのがこの押印機能です。
サインが不要な荷物もありますが、配達業者によっては配達完了のサインがないため宅配ボックスを利用せず荷物を持ち帰るところもあります。
簡易タイプや戸建て用の固定設置タイプにはシャチハタ印を備え付けられるものがあります。集合住宅に設置する固定設置タイプにも受領印を押印できるものもあります。
サイズで選ぶ
宅配ボックスのサイズも大小さまざまです。
簡易タイプには袋状のものもあり使用しないときはコンパクトにたため、使うときに広げて大きなサイズの収納をすることができます。箱型タイプはボックスそのものの変形ができないため、それ以上の大きな荷物を受け取ることができません。
集合住宅用の固定設置タイプは、箱のサイズが色々と選べるので用途に応じてサイズを検討してみましょう。
アパート×宅配ボックスを検証

アパートに宅配ボックスを設置したときのライバルとの競争力を検証してみます。
今回も私の物件を実験台にしてライバルを調査してみます。以前行ったインターネット無料設備の時と同じ条件で調査してみます。
- 最寄駅から徒歩指定なし(私の物件は徒歩30分以上)
- 築年数20年以内(私の物件は築13年9
- 間取りは1R、1K
- RC、鉄骨、木造すべて
この条件で「SUUMO」で検索です(2021年2月19日時点)。ヒットした物件数は270件、家賃の中央値は4.2万円。
次に、条件検索で「宅配ボックス」チェックを入れて検索してみましょう。ヒット数64件、家賃の中央値は4.0万円でした。
条件なし | 宅配ボックスあり | |
---|---|---|
検索ヒット数 | 270件 | 64件 |
家賃の中央値 | 42,000円 | 40,000円 |
宅配ボックスを設置することによりライバルが270件から64件と1/4に減りました。なかなかの差別化です。
宅配ボックスありのほうが、物件数は少ないですが家賃設定は低い結果となってしまいました。これは非常に残念。競争力という効果は薄いんでしょうか。
調査結果を深堀り
「宅配ボックス」の競争力は本当にないんでしょうか。
調査結果を詳しく検証してみます。ヒットした64件を一つずつ見てみると、家賃の中央値が下がった原因は「導入物件が少ない」ことにありそうです。以前検証したインターネット無料設備の結果と比較して検証してみます。
条件なし | インターネット無料設備あり | |
---|---|---|
検索ヒット数 | 242件 | 41件 |
家賃の中央値 | 41,500円 | 45,000円 |

こちらは前回のインターネット無料設備の結果です。ヒット数は1/6に減少、家賃の中央値も上昇しています。さすが、不動の人気の「インターネット無料設備」。
インターネット無料設備を導入している物件は検索ヒット数こそ少ないですが、それぞれが違う物件で1つの物件で空き室が1戸程度といったものばかりです。
というかヒットした64件中45件が「レオパレス」でした。まあなんというか、時世的に埋まりにくいんでしょう。
とにかく一つの物件で空き室が多いといった印象です。ヒットした部屋数は64件ですが、ヒットした物件という意味では9棟しかありません。そのうちレオパレスが5棟。
レオパレスを除くとなんと4棟しか導入されていません。「宅配ボックス」の条件を指定しない場合は46棟もあったので「宅配ボックス」を導入することで46棟→9棟に減少、レオバレスを除くとさらに4棟しかないことになります。
私は地方に物件を所有しています。新築当初から導入している物件以外に宅配ボックスを入れている物件はほぼ皆無です。そう考えるとレオパレスもしっかりと時代を先読みして、建築当初から宅配ボックスを導入されています。
宅配ボックス設置がねらい目?
私は地方に1R×8戸のアパートを所有しています。
現状は集合ポストもないようないたって平凡な賃貸物件です。コストはかかりますが、宅配ボックスの設置に合わせて集合ポストの設置も同時に行いたいと考えています。
ちょうど空きスペースもあり設置は問題なさそうです。
1戸あたりだと1回分の原状回復工事とさほど変わりがありません。インターネット無料設備は導入費用16万円、月の使用料7千円。これも決して安くない出費です。
宅配ボックスを設置することで空室期間を短くでき、入居期間も長くなることも可能です。そう考えると結構ありな選択だと思いませんか。
宅配ボックス×インターネット無料×防犯カメラ
ちなみに現在の私の所有する物件のスペックは「インターネット無料設備×防犯カメラ」です。
これに初期費用30万円かけて「宅配ボックス」を導入すると。
宅配ボックス×インターネット無料設備×防犯カメラ
後光がさしてきそうです。この三つに条件を限定したヒット数は「0件」。
空室がなくネットに出てこない物件もあるでしょうが、唯一無二感が出てますよね。

まとめ
今回は入居者の満足度の高いサービスの「宅配ボックス」を紹介しました。
個人的には金を払って利用できるなら、すぐにでも導入したい設備です。それぐらい便利です、これほんとに。
賃貸経営はサービス業です。入居者の満足度をあげることが満室経営の一番の近道です。
「宅配ボックス」で満足度をあげて、満室経営を目指していきましょう。