現場監督が教える見積講座⑥|見積徴収は事前準備で勝敗が決まる

こんにちは、マニです。

サラリーマンをしながら地方でアパートを一棟所有しています。

本業は建築現場の現場監督です。

仕事柄、下請さんから見積もりをもらったり、お客さんに見積もりを提出したり、普通の人より見積もりに触れる機会が多いです。

建設業界では見積もりは立派な成果品です。

第6回目の今回は見積もり徴収の最重要事項について紹介します。

結論:見積徴収は依頼したときの準備で勝敗が決まる

建築工事の見積もりは、事前にしっかりと準備をするかどうかで適正価格で発注できるかが決まります。

目次

見積徴収は事前準備で勝敗が決まる

見積徴収は事前準備で勝敗が決まる

これまで計5回、見積講座を実施してきました。

これまではどちらかというと概念的な内容ばかりでした。

過去5回の講座で伝え語った内容は次の通りです。

  1. やりたいことを明確にする
  2. 相見積もりは優秀なパートナーを探すために行う
  3. 材料代、人件費を抑えることで価格を下げられる
  4. 適正な見積を取るには現地調査が必要
  5. いつでもどこでも同じ値段では買えない

リフォーム会社や建設会社は、実際におこなう工事の内容が明確であればあるほど適正な金額を見積できます。

工事の内容がはっきりしていると不確定要素少なく、リスクを考えて余計な費用を見込む必要がなくなります。

費用は多めに見込んでたほうが、利益が増えるから会社にとってもメリットがあるんじゃないの??

そう思うかもしれませんが、実はそうでもありません。

②相見積もりは優秀なパートナーを探すために行う」は、会社ごとに費用や品質の競争をしてもらうために行います。

工事の内容が決まっていれば、あとはコストが安いところに決まるでしょう。

適正な原価と適正な経費が把握できれば他社よりも一円でも安く見積して、自分の会社を選んでもらうように努力します。

見積を作るのも知識と経験が必要です。

経験豊富な人は、競争に勝てるぎりぎりの見積もりを作ることができます。

見積金額を安くしたくてもできない事情

優秀な見積担当者でも安くできない事情が、「何を見積もっていいかわからない」という状況です。

①やりたいことを明確にする」がしっかりできていないと、工事の内容がはっきりせず、なにを見積もっていいかわかりません。

また「④適正な見積を取るには現地調査が必要」ですが、現地調査をしないと数量や、経費の算出ができません。

やりたいことがはっきりして、数量や経費がしっかりと算出できれば、「③材料代、人件費を抑えることで価格を下げる」ことが可能になります。

関連記事:現役現場監督が教える見積講座|第一回食べたいものは自分で決めよう

関連記事:現場監督が教える見積講座③|建築工事は足し算で商品の価格を決める

関連記事:現場監督が教える見積講座④|適正価格には現地調査が必須

相見積もりでパートナーを探す

複数社から相見積もりを取れば、「③優秀なパートナーを探す」ことができます。

勘違いしてはいけないのは、相見積もりは適正な品質を適正な価格で提供してくれえる会社を探すために行うということです。

けっして金額だけが安い会社を探すことが目的ではありません。

関連記事:現場監督が教える見積講座②|相見積は値下げ交渉の手段じゃない

パートナーは自分の足で探す

建築工事は「⑤いつでもどこでも同じ値段では買えない」のが特徴です。

会社の中には、「今は仕事が忙しく、利益をたっぷりもらえないなら別にやらなくてもいい」と思っている会社があります。

逆に「仕事がなくて職人が余っている、利益はいらないから、とにかく人件費分だけでも工事をしたい」と思っている会社もあります。

やりたいことを明確にして、現地調査まで行っても、頼む会社によっては見積金額が1割~2割、下手したら5割以上も変わります。

これは「何としてもやりたいと思っている会社」は利益を度外視しても工事を受注したいと思っているからです。

このような会社と出合うのは運次第です。

確率的なところあるので、相見積もりの増やせば増やすほど、そういった会社と出会う確率は上がります。

3社よりも10社。10社よりも30社です。

ただし、そうなると見積依頼のやり取りや現地調査の手間が格段に増えてしまいます。

関連記事:現場監督が教える見積講座⑤いつでもどこでも同じ値段では買えない

見積徴収の決め手は見積資料作り

見積徴収の決め手は見積資料作り

そこで重要になってくるのが見積資料の作成です。

見積資料を作れるようになれば、その時期、そのエリアで競争力のある金額で工事をしてくれるパートナーを探すことができるようになります。

見積資料とは第1回目の講座の昼飯で例えると「私は麺類が食べたい。麺類の中でもラーメンで、久留米系の豚骨ラーメンだ!!」といったようなやつです。

建築工事を見積もりする場合には、いったいどんな見積資料を用意すればいいのでしょうか。

見積資料に必要なものは、「①仕様」と「②数量」です。

①仕様

仕様とは商品の種類やグレードのことです。

ユニットバスやトイレなどの設備。フローリングや畳などの商品やそのグレードを決めます。

ここは多少なりとも、大家自身の努力が必要です。

仕様がわからなければ本やネットで調べたり、リフォーム会社や建築家に相談したりして勉強しましょう。

ここを疎かにすると、「何が食べたいのかわからない状態」におちいることになります。

自分がリフォームしたい部屋は、自分で仕様を決めましょう。

②数量

数量とは壁紙の面積や、交換する扉や照明器具の数などを言います。

現地調査をする目的の一つは数量を把握することです。

2DKを1LDKにリフォームすると言っても、解体する壁の面積や、撤去する照明器具や扉の数は物件によってまちまちです。

現地調査を行えば数量を計算することはできますが、時間がなかったり、見落としがあったりすると正しい数字が計上できません。

大家自身で必要な情報を集めて数量をまとめておくのは、依頼する会社にとって非常に親切です。

部屋の間取り図に現地で測った寸法を記載していきましょう。

向こうの壁からこっちの壁までの長さは2.5mで、天井までの高さは2.3mなどといった感じです。

部屋に凹凸があったり、天井の高さが変っているところも細かく寸法を測っておきます。

大家自らが寸法を測って、壁の面積や床の面積を計算しておくことは、見積もり依頼だけでなく、見積もり査定にも利用することができます。

写真で現地の雰囲気を伝える

見積資料に写真を入れておくのも有効的です。

仕様と数量があればおおかたの見積はできますが、写真を載せておくと、見積内容に説得力が増します。

担当者は見積が完成すれば、最終的な金額を決定するために上司の承認を取ることになります。

仕様、数量、写真を用意しておけば、金額の妥当性を担当者が上司を説得する材料に使えます。

見積資料を作成して相見積もりを行う

見積を依頼するときは、「仕様」「数量」「写真」を整備して、複数社に見積もりを取りましょう。

これらの資料がしっかりそろっていれば現地調査の手間を省くことも可能です。

忙しく現地調査をする時間がない会社も見積もりに参加できますし、意欲のある会社はこぞって見積もりを提出してくれると思います。

言われるがままに2社、3社と現地調査の立ち合いをして労力を使うなら、事前の見積資料の整備に時間と労力をかけて、10社20社にいっきに見積もりを依頼するほうが少ない労力でいい会社に当たる確率は上がります。

まとめ

今回は、見積もり徴収で重要な、見積資料の作成について紹介しました。

結論:見積徴収は依頼したときの準備で勝敗が決まる

新築工事の見積もりには建築家の設計図が必要です。

こればかりは素人が資料を作るわけにはいきませんが、ちょっとしたリフォーム工事であれば少し勉強すれば、誰でも資料の作成ができます。

勉強がてら建築士やリフォーム会社に費用を払って、資料作りを手伝ってもらうのも一つの手です。

費用が10万円かかったとしても、見積もり金額を抑えられたり、今後の賃貸経営の経験になったりでその費用は簡単に回収できるでしょう。

とにかく、見積徴収で最も大事なことは、「見積資料を作成すること」です。

他人任せにすることなく、大家自ら考え、資料を作成して、優秀なパートナーを見つけるようにしましょう。

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